ページ

2012年1月17日火曜日

ストーリー・セラー


今まで読んだ中で、三人称でしか人物が語られない本にであったことがない。
この本には彼とか彼女とかお母さんとかで全て語られていて、名前が出てこない。
唯一でてきた名前が「ねこ」だ。
そのことすら読み途中でやっと気がついた。
それぐらいの勢いで読める本。
でも、あれ?って気になりだすとどんどんヒントの糸口を探し始める。
Aの彼と彼女は2LDKでつつましく暮らし、Bの彼と彼女はどうやら一軒家っぽい所で暮らしている。
など、小さいヒントを拾ってあれこれ考え勝手に人物像を固めていく。
話しの構成も色々こころみている面白い。

AとBの話は連動してると思っていたら、全く違っていて、しかも、微妙に似ていて。
同じような内容設定を逆にしてこんだけパターン書けますって作家の手本みたいな本。

Bはどこまでが現実でどこまでが本なのか?小説にしかできない手法で好き。
そして、あまりにも「現実感」がありすぎるので、作者本人の現実がまざってるのか?と興味をそそられる。
調べてみたけどわからなかった。

「書ける側」の人間と「読む側」の人間。
色々名台詞もあってちょっと特別な一冊。
久々にやられたと思った小説がきた!